私たちは、脳性まひのある 子どもと家族のための組織です
ABPIA(アジア小児ボバース講習会講師会議)は、脳性まひのある子どもと家族のための「ボバース概念に基づく小児領域8週間基礎講習会」を開催するアジア圏、おもに日本と韓国のインストラクターや専任講師による組織です。ボバース夫妻によって創設された脳性まひの子どもたちへの理解と基本的な育児技術をアジアに広めることで、子どもたちが生涯にわたって安心して暮らせる社会づくりにリハビリテーションの分野から貢献していてまいります。
ABPIA(アジア小児ボバース講習会講師会議)は、脳性まひのある子どもと家族のための「ボバース概念に基づく小児領域8週間基礎講習会」を開催するアジア圏、おもに日本と韓国のインストラクターや専任講師による組織です。ボバース夫妻によって創設された脳性まひの子どもたちへの理解と基本的な育児技術をアジアに広めることで、子どもたちが生涯にわたって安心して暮らせる社会づくりにリハビリテーションの分野から貢献していてまいります。
ボバースコンセプトは、英国のボバース夫妻によって1940年代から提唱された、脳性まひなどの中枢神経系疾患がある子どもや成人の治療のための考え方です。
脳の損傷によって生じる姿勢と運動の機能障害について、鋭い観察と分析的思考によって「子どもの発達」を「最新の科学」から解釈して、一人ひとりにあわせたオーダーメイドの治療と日常生活の過ごし方を提案します。
私は、アジアボバース小児インストラクター会議(ABPIA)の議長を務めます木野本誠と申します。私たちは、韓国、フィリピン、パキスタン、日本の4か国の指導者からなる組織で、アジアにおける小児リハビリテーションの発展を目指しています。各種講習会および研修会を通じて、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師、またはケアを必要とするお子さんに関わる多職種の方々の教育機会を提供しています。またアジア諸国において新しい指導者の育成にも取り組み、お子さんが適切なリハビリテーションを受けることのできる環境づくりを支援しています。私たち指導者は発展する脳神経科学など最新の知見を学び、日々お子さんやご家族の要望に応える準備をしております。全国各地で開催されます講習会や研修会でお会いできることを楽しみにしております。そして適切なリハビリテーションを提供できる仲間を増やし、アジア諸国日本各地のお子さんたちの成長に貢献できるように日々取り組んでまいります。
私自身も各地で精力的に講習会を開催しセラピストの育成に携わるだけでなく、各国の指導者との友好関係を生かし皆様のお役に立てる組織づくりに努めます。ABPIAでの活動を通じ、脳神経科学の進歩とともに発展し続けているボバースコンセプトを未来に繋げる役割を果たしていきたいと思います。
ABPIAのホームページにようこそ。
私が1970年に渡英し、梶浦先生とともに日本にはじめてボバースコンセプトを導入してから50年以上の月日が経ちます。当時、脳性まひは治療が困難と考えられていました。しかし、医療・福祉・教育といった社会の成熟とともに、現在では多くの子どもたちと家族が地域で活き活きと生活できるようになりつつあります。私たちが挑戦し続けてきたボバースコンセプトの実践が、微力ながらお役に立てたのではないか思うと感慨深いものがあります。
しかし、ひとたび近隣諸国に目を向けると、まだまだ脳性まひをはじめとする発達初期に障害をもった子どもたちとご家族、そして、関わる人たちはどのように子どもたちを育て、支援すれば良いのか困っていることが現実です。そして、日本においても、様々な困難さを抱える子どもとご家族はたくさんおられます。
これまで築いてきた私たちの実践が、アジア諸国、そして、世界の子どもたちの未来につながるよう、これからも多くの仲間たちとともに研鑽してまいります。
ABPIAの活動へのご理解とご協力よろしくお願いいたします。
シニアインストラクター 紀伊 克昌